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はぁ・・・長かった。ラストです。
そしてラストもまたこれ長いです^^;
では、【続きを読む】からどうぞ^^
度重なる快感で涙が滲む瞳をうっすら開けると、バクシーが服のポケットから折り畳み式ナイフを取り出していた。
え…
まじか…
まさか、本気でナイフで切りつけられるとは思ってなかったからビビッてしまった。
も、もしや殺される…?
うっそん。
「バ…バクシー?なにをっぶ!!」
急に口元に何かを押さえ付けられ言葉を噛んでしまった。
う、腕?
それはバクシーの逞しい腕で、
「噛んでナ…いてぇからよ」
「!?」
俺のシャツをはだけさせ、テーブルに置いてあったウォッカを口に含んだ。
え?
え?
何する気?
バクシーの行動がわからねぇ…
戸惑いながらも言われた通りにオズオズと腕を咥えた。
バクシーはブッと俺の右の腰辺りにウォッカを吹きつけ、ナイフを突きつけた。
「ぐっ?!ぅ…う」
刃物に切りつけられた鋭い痛みに、思わず腕を噛み締める。
痛みで溢れてくる涙の奥に見えたバクシーの顔は真剣で…
自分が一体何をされているのかわからない恐怖よりも、こいつがつけた傷ならいいやという思いが溢れてくる。
やっぱ俺は狂っちまったんだろうか。
体中を駆け巡る熱を押し留めて、ただひたすら目をつむり終わりを待った。
ふと突き刺す痛みが止み、暖かいものが押し付けられた。
終わった?
そっと目を開けると、バクシーが着ていた服を傷口に当てていた。
「…は」
クチュと音を立て口を離すと、腕からうっすらと血が流れる。
そういや口の中が鉄臭い。
力一杯噛んでしまったのか…
唇に残るバクシーの血をペロリと舐める。
それを見ていたバクシーが、ナイフについた俺の血を舐めとった。
この目は何だろうな…
バクシーの目の奥の感情を探るけど、俺にはまだわからない。
でも何となく悪いもんじゃない気がする。
右の傷も何を意味しているのかわかった気がした。
「何か…さ。俺…今生まれたんだって…そんな気がすんだ。
…お前も…だよな」
「…ふん」
俺はそっと、傷口を押さえているバクシーの手に自分の手を添えた。
今日は12月24日。
こいつが生まれた日。
それを知ったのは偶然で(だってこいつ自分のことは一切しゃべろうとしねぇんだもん)バクシーはすっごく不機嫌になるけど、俺にとっては特別な日。
今まで知ってたことを黙ってたんだけど、
今は――
今なら大丈夫だよな?
やはり、少し不機嫌な顔になったけど怒り出すことはなかった。
お互いにじっと無言で見つめ合い、その距離がどんどん縮んでどちらともなく口付ける。
「…ふ…んぁ…」
「…は…っ」
深くなる口付けに、また涙が零れ落ちた。
絡み合う舌にお互いの血が混ざり合い――
――本当に体が一つになったような気がした。
音を立てて離れた唇に、自然と笑みがもれる。
そうしたら一気に眠気が襲ってきた。
あれ…
まだ寝たくねぇのに…
あいつの顔が見てぇのに…
ぐらっと体が揺れ、バクシーの広い胸にもたれかかった。
「あ~?なんだぁ?子猫はおねんねの時間かァ?」
「ん…でも…お前まだイッて…ねえし」
朦朧としてくる意識の中で、まだ自分の中にあるコイツの存在が主張してくる。
「う~るせぇ。黙ってろぉ…」
心地よいバクシーの心臓の音を聞きながら、俺は意識を手放した。
なぁ…今どんな目してる?
途中でふとバクシーの感触がしたが、そのまま気持ちよさに身を委ねた。
「ん…んん…あ…さぁ?」
チュンチュンと小鳥のさえずりに目を覚ますと、眩い太陽の光が目を差した。
「…うぅまぶし…って…バクシー?」
昨日のことを思い出して慌てて起き上がると、そこは最後に意識を手放したソファの上で、名前を呼んだ本人は当たり前のように姿を消していた。
いつから居なかったのだろう…
「ちょっとは夢でした…なんてオチ期待したんだけどな…」
今の自分の姿を見てげんなりした。
上のシャツははだけて、下はもちろん何もはいてない。
あれが夢じゃなかったことを物語っている。
やっぱ…あれ…も…だよな…
うわぁぁぁ!死にてぇええ!!
薬のせいだとはいえ、昨日の信じられないほどの自分の痴態を思い出し絶叫した。
おおおおおれ、あんなことしてどんな顔して奴に会えばいいんだ!!!
マイガッ!!!
と、一人で半裸でもがいていると、ふいに腰に痛みが走り思わず目を向けた。
「あ…」
そこにはしっかりと包帯が巻かれてあり、ついでに右足の傷まで手当てされてた。
あいつ…こーゆーとこはマメだよな。
部屋が散らかり放題だったり、俺の精液そのままだったりするけどな。
おかげで体がガビガビです。
(いやまぁ全部俺のなんだけど…)
何か愛しくて、嬉しくなってそっと包帯をさすってみたり。
まだ変みたいだな俺。
「さすがに風呂入らねぇとな…ってうぅわ…声ひどっ」
ほんとガラガラだ。
まぁあれだけ(ここは省略させていただきます。俺の名誉のために!)
風呂場で包帯を解くとそこには思っていたとおり【GD】の文字。
「バーカ…」
それはアイツへの呟きだったのか、それとも自分にか。
その傷は俺に覚悟を決めさせた。
風呂から上がった時に気付いた首筋の小さなマークに、あの時の感触はこれだったのかと照れ笑い。
あいつの手が暖かかったこととか、
心臓の鼓動が気持ちよかったこととか、
キスが意外と優しかったこととか・・・・・
思い出したら顔が熱くなった。
あ、お尻ですか?
もちろん沁みましたとも…
あ~あ。
これでしばらくはう●こできねえ。
(あ、お嬢さん方、汚い話ですいませんね)
と、そこで思い出したように鳴る腹。
「そういや昨日の夜から何も食ってね~…」
せっかく料理作ったんだから食わねぇと可哀想だ。
俺が!
ところが、キッチンに入ってびっくり。
「食べて…くれたんか」
結構量を作った鳥肉のトマト煮込みの鍋も、ローストビーフも、手作りのくるみパンも、シーザーサラダも全部からっぽだ。
こんだけ凝ったもん作ったのも、量を多めにしたのも、もちろんあいつの為で…
そこで、ふと気付く。
食い散らかされたテーブルの上に、この家には似つかわしくない、だけど見覚えのあるものがちょこんと置かれていた。
「これ…」
あいつがこのことを知ってるはずは無い…
俺が小さい頃にずっと欲しがっていた物。
ツリーの上に輝いている星の飾り物。
お返しのつもりかな…
それとも誕生日おめでとうって言ってくれてんのかな…
凄く嬉しくて、気恥ずかしくて、心臓が痛くて…
なんか色々こみ上げてきて泣きそうだ。
「…グラッツェ」
俺は星を抱きしめ、タバコに火をつけた。
「…ごめんな」
そして静かにあいつらへの最後の涙を零して、鎖骨のタトゥーに押し付けた。
END
ひー!長かった!
でも書きたかった部分を全部詰め込めた気がします(そらこんだけ妄想してればな)
酷いくらいの捏造ですが、最後までお読み下さり有難うございました!!
バクシーの体が心配なところですが、一発こかねぇと尿道が開いてくれないそうなので、まぁ自分で一発こいたんでしょう大丈夫←
ジャンさんの生まれたってのは、CR:5のタトゥーを消して一度死んでGDで生まれ変わったというニュアンスで読んでいただければと・・・バクシーと誕生日一緒にしたかっただけです^p^
バクシーが大好き
ジャンさんは天使
イヴァジャン/バクジャン
倍プッシュ
ヤンキー/狂犬/おっさん
には基本的にホイホイされます
パロディ大好きです
ちょくちょく挟みます
苦手な方注意です